14日(水)に会礼を行いました。
校長先生の話は、校長先生自身が描いた絵に込めた思いとともに、地域の方の子どもたちへの思いを伝える内容でした。
生徒指導主任からは、最近の子どもたちの行動から気を付けたいことの話が、養護教諭からは、かぜ・インフルエンザ対策(まだ油断はできない)についての話が、それぞれありました。
【校長の話】
夢にはばたく「ひろせっ子」 ひろせっ子の皆さん、こんにちは。
今日も一枚の絵を持ってきましたので、皆さんに紹介します。
この絵に描かれている建物は、今体育館が建っているこの場所に、体育館が建てられる前に建っていた建物です。「講堂」という建物です。この建物が建てられたのは1943年、昭和18年ですから、今から75年前ということになります。玄関の作り方や、屋根につながる窓の作り方を見ても、とても立派で堂々とした建物であったことがよくわかります。
この建物ができた頃は、ここは磐田市ではなく「廣瀨村(ひろせむら)」と呼ばれていました。廣瀨村出身の実業家であった村松憲吉さんという方と、掛井岩太郎さんという方が「村の子どもたちの教育のために」ということで、多額の寄付をしてくださいました。村松さんと掛井さんが寄付してくださったお金でこの講堂が建てられたのです。
さらに残ったお金で山林を買いました。山を買っておくことで、その後に校舎を建て直したり、修理したりするときに、山から材木を切り出して使うことができるからです。あるいは、山から切り出した材木を売ることで、学校に必要な物を買うことができるからです。この山林は「広瀬財産区」といって、現在でも地域の方々によって大切に管理されています。体育館の東側に大きな遊具がありますが、この遊具も財産区から得られたお金で買っていただいた物です。
村松さんと掛井さんの「村の子どもたちの教育のために」という思いは、その後も地域の皆さんがしっかりと受け継いでくださっているのです。さらに、地域の皆さんが交通指導に立ってくださったり、授業のお手伝いをしてくださったり、田んぼや畑を貸してくださったりしています。
この絵の手前に描かれている子どもたちは、現在この学校に通っている皆さんです。75年前に建てられ、今は解体されて体育館に立て直された講堂と、現在の皆さんを一緒に描くことで、地域の皆さんが「ひろせっ子のために」という思いで力を尽くしてくださったことが、今でもしっかりと受け継がれていることを表しています。
この絵の題名は「夢にはばたく」です。皆さんには、地域の皆さんの「ひろせっ子のために」という思いをしっかり受け止めて、勉強をがんばったり、運動をがんばったりしてほしいと思います。そして、夢や目標をもち、立派な大人へと成長してほしいと思います。それが地域の方々への恩返しとなることであり、「夢にはばたく」という題名に込めた私の願いです。
〈生徒指導主任の話〉